はじめに

こんにちは。新人コンサルタントのTです。

毎月の請求書作成。契約書を確認して、顧客名や作業内容、金額、日付を入力する。難しい作業ではなくても、間違えないように確認しながら進めると、それなりに手間がかかります。

今回は、CFOからの「その入力、AIにやってもらえない?」をきっかけに、OdooとCodexで請求書を作ってみました。

今回のお題

Tくん、Odooで請求書を作ってみて

Odooですか? 今回、それを使うのはどうしてですか?

請求だけじゃなくて、販売や在庫、会計もまとめて扱えるのよ。必要なアプリから始められるし、1アプリを無料で使えるプランもあるから、まず私たちでも試してみようと思って

いきなり会社のシステムを全部変えるんじゃなくて、請求書から試すんですね

そう。毎月やっている作業なら、使い勝手も分かるでしょう?

分かりました。契約書を見ながら入力すればいいですか?

それならあなたに頼まないわよ。その入力も、この前のペンギンAI君にやってもらえない?

……なるほど。Odooを使うだけでなく、入力する手間も減らしたいわけですね。

渡されたのは、サンプルの契約書です。

普段使っているのは、ChatGPTのCodex。まずは契約書を渡して、内容の読み取りからOdooへの入力まで、どこまでできるか試してみることにしました。

Odooの請求アプリを開く

まず、Odooにログインして「請求」アプリを開きます。

今回は、ブラウザ操作が使えるCodexの環境で試します。
Odooのアカウント設定は、事前に済ませておきました。


ゴールは、契約書をもとに請求書の下書きを作ること。
↓のようなサンプル契約書を使います。

契約書を渡すと、請求内容が整理された

Odooを開いたところで、Codexに契約書のWordファイルを渡しました。契約書の内容は、よくある保守サポート業務です。

ペンギンさん、この契約書をもとに、Odooで請求書を作りたいです

Codexが本文と別紙を読み、請求書に入れる内容を整理してくれました。

顧客は「ネオスター・メディカル株式会社」。時間単価は税別12,000円、標準工数は月30時間です。30時間×12,000円なら、税抜360,000円。消費税を10%とすると、合計396,000円。

ただ、そのまま入力に進む前に、一つ確認がありました。

「30時間」と書いてあれば、30時間分を請求していい?

契約書には、標準工数とは別に「実績工数で精算」と書かれていました。つまり、毎月必ず30時間分を請求するとは限りません。実際に作業した時間数を確認する必要があります。

Codexからも、この点について説明がありました。

今回はテストなので、実績も30時間だったと仮定します。
対象月は2026年9月分、請求日は9月30日、支払期日は10月30日という条件にしました。
この内容で、顧客が未登録なら新規作成し、請求書を下書き保存してよいですか?

顧客名、明細、金額、日付を確認します。

はい、それでお願いします(確認してくれると助かるな)

契約書を読み取った結果に、今回の条件を加えて承認しました。ここからOdooへの入力です。

顧客の登録から、請求明細の入力まで

承認すると、CodexがOdooの画面を操作し始めました。ここからはCodexによる入力です。
顧客請求書の一覧を確認し、新規請求書を開いて「ネオスター」を検索します。

検索した結果、未登録だったことが判明したため、「ネオスター・メディカル株式会社」を新しく顧客登録してくれました。気が利きますね。

続いて、請求日と支払期日、サービス名、数量、単価を入力していきます。

明細は「Odoo保守サポートサービス(2026年9月分・テスト)」。
数量は30、単価は12,000円、税率は10%です。

Odoo上には、次の金額が表示されました。

事前に確認した金額と一致しています。日付も確認して、下書き保存です。

……あれ、もうできた?

Odooに、請求書の下書きができました。
顧客名、明細、数量、単価、税額、日付を確認します。

承認した内容と一致しています。状態も「ドラフト」です。

はい。最初のテストは、無事に完了しました。

今回は、新しい連携プログラムを書いたり、請求書作成専用の仕組みを開発したりする場面もありませんでした。契約書を読み、内容を確認し、Odooに入力する。その流れを、Codexとのやり取りで進められました。思っていたより、あっさりです。人に契約書を渡して入力してもらうのとまったく変わりません。

入力を任せても、請求内容は確認する

画面には「確定」ボタンがあります。Codexが行ったのは、下書き保存までです。確定や顧客への送信は行っていません。

実際の請求業務なら、今回仮定した30時間が正しいか対象月や支払期日が合っているかを確認してから確定します。

契約書に数字が書かれていても、その数字をそのまま請求に使えるとは限りません。
今回の「標準工数」と「実績工数」の違いも、その一つです。

入力する手間をAIに任せながら、人は請求の前提と内容を確認する。この役割分担で進めました。

CFOへ報告

CFO、できました!

え、もう?

はい。契約書を渡して、登録内容を確認したら、Odooに下書きができました。Claude Coworkでも稼働確認済みです。

じゃあ、毎月の請求も楽になりそうね

そうですね。ただ、今回は1件で試してみましたが、実際の作業時間の渡し方とか、同じ請求書を重複して作らないかなどは、手順を明確化してAIにスキルとして覚えてもらうのがよさそうですね。

なるほどね。手順は経理チームで取りまとめましょう。これで毎月の入力が楽になりそう。次は出力ね。ペンギン君にレポートも作ってもらいましょう。

今回のまとめ

今回は、テスト用の契約書をCodexに渡し、Odooに請求書の下書きを作成しました。

人が行ったのは、資料を渡すことと、登録内容の確認・承認です。顧客の新規作成や日付・請求明細の入力は、CodexがOdooの画面を操作して進めました。

Googleドライブからのファイル取得や、複数契約の一括処理は試していません。今回確認したのは、直接渡した1件の契約書から、下書きを登録するところまでです。

「契約書を見ながら、一つずつ入力する」という作業をAIに任せ、Odoo上で結果を確認できる。

毎月の請求書作成を少し楽にする入口として、まずはテストデータで試してみるのもよさそうです。

※本記事の会話と登場人物は、実際の検証をもとに連載向けに再構成しています。契約書と請求データは架空のテストデータです。